目立たない入れ歯ノンクラスプデンチャー費用やメリット・デメリット
ノンクラスプデンチャーとは?

ノンクラスプデンチャーとは、金属製の留め具(クラスプ)を使用しない入れ歯のことです。従来の義歯に見られる金属部分がないため、見た目が自然で、装着していることが周囲に気づかれにくいという特徴があります。
歯茎に似た色の樹脂を使用するため、審美性が高く、笑顔をより自然に見せることができます。また、安定した装着感を持ちつつ、軽量でお口への負担が少ないことも特徴の一つです。
従来の入れ歯との違い
従来の入れ歯とノンクラスプデンチャーの大きな違いは、金属製の留め具があるかないかという点です。従来の入れ歯では、金属製のクラスプが歯茎や隣接する歯に引っかかる形で固定されるため、装着感に安心感がある反面、金属が目立つことが問題点でした。
一方で、ノンクラスプデンチャーは目立たない設計で、見た目の審美性に大きく寄与します。また、樹脂製の柔軟性のある素材を使用しているため、より自然な付け心地を実現しています。
ノンクラスプデンチャーが選ばれる理由

ノンクラスプデンチャーが選ばれる最大の理由は、審美性と目立たなさに優れていることです。特に、職業や生活環境で見た目を気にする必要がある方にとっては、欠かせない選択肢となっています。
また、金属アレルギーの方にとっても安心して使用できる点も大きなメリットです。さらに、従来の義歯に比べて装着感が良く、軽量で身体への負担が少ないため、快適に使用でき、ストレスを軽減することができます。
以上の理由から、多くの方に支持される義歯として注目されています。
ノンクラスプデンチャーのメリット
メリット1 審美性に優れるデザイン
ノンクラスプデンチャーは、金属製の留め具(クラスプ)を使用しないため、外から見えても非常に自然な見た目が特徴です。特に歯茎に似た色の樹脂で作られているため、義歯だと気付かれることがほとんどありません。これにより、笑顔や会話の際にも自信を持つことができ、美しい印象を保ちやすくなります。
おしゃれや見た目を気にされる方に高く評価される審美性が、ノンクラスプデンチャーの最大のメリットの一つです。
メリット2 装着感の向上と快適性
従来の入れ歯と比べ、ノンクラスプデンチャーは驚くほど軽く、柔らかい素材を使用しています。そのため、装着時の異物感が少なく、お口になじみやすい点が特長です。
また、個々の口腔内の形状に合わせてカスタマイズされているため、安定性が高く、快適な使用感を提供します。この結果、噛み合わせや発音への影響が軽減され、日常生活全般における使い心地が向上します。
メリット3 金属アレルギーへの配慮
ノンクラスプデンチャーは金属を一切使用しないため、金属アレルギーのある方にも安心して使用していただけます。従来の義歯では留め具部分に金属を使用するケースが多くありましたが、金属アレルギーを発症するかもしれないという心配がつきまとっていました。
しかし、ノンクラスプデンチャーは樹脂製であるため、そのリスクを完全に回避できます。安全性を重視する方や、アレルギーが心配な方にとって大きな魅力と言えるでしょう。
メリット4 軽量で身体への負担が少ない
ノンクラスプデンチャーは薄くて軽量な設計となっており、お口やあごへの負担を大幅に軽減します。長時間の使用でも疲れにくく、装着していることを忘れるほどの自然な感覚を提供します。
また、重量が軽いことで、顎関節にかかる負担も少なくなり、長期的な使用でも違和感を感じにくいのがポイントです。これらの特徴により、日常生活においてストレスの少ない快適な使用感を提供します。
ノンクラスプデンチャーのデメリットと注意点
デメリット1 自費診療のため費用が高い
ノンクラスプデンチャーは保険適用されない自費診療のため、保険適用の入れ歯に比べて、高価になります。ノンクラスプデンチャーの費用は、一般的に10万円から30万円程度が相場となっていますが、具体的な価格は使用する材料などによって異なりますので事前に費用をよく確認することをお勧めします。
デメリット2 修理の難しさと費用
ノンクラスプデンチャーは、樹脂を使用しているため従来の入れ歯に比べて修理が難しい場合があります。特に、噛み合わせや衝撃による破損が発生した場合、簡単に修理ができないことがあります。
そのため、修理には時間と費用がかかる点に注意が必要です。また、自費治療となるため、修理費用も高額になる傾向があります。定期的なメンテナンスや壊れにくい使い方を心がけることが重要です。
デメリット3 耐久性の課題と取り扱いの注意
ノンクラスプデンチャーは、見た目が自然で快適な装着感を提供する一方で、耐久性が従来の金属を使用した義歯に比べて劣る場合があります。樹脂を主体とした材料特性から、噛む力が強い人や硬い食べ物を頻繁に食べる人には割れやすい可能性があります。また、柔軟性がある分、取り扱いが不注意だと歪みやすいことも課題です。日常の使用においては、無理な力を加えないよう気をつけることが求められます。
デメリット4 長期間使用時の劣化リスク
ノンクラスプデンチャーは、数年単位での使用を前提とした義歯なので、長期間の使用で劣化が避けられない場合があります。特に樹脂部分は色が変色したり、ヒビが入ったりすることがあります。また、柔軟な素材を用いているため、時間がたつにつれて弾力が失われ、装着感や安定性が変化する可能性も考えられます。
定期的に歯科医院でメンテナンスを受けていただき、劣化の兆候があるときには早期に対応することが大切です。
ノンクラスプデンチャーが適している人とは
見た目に配慮が必要な職業や生活環境
ノンクラスプデンチャーは、見た目を特に重視する方におすすめの入れ歯(義歯)です。その理由は、金属製のバネがないため、装着中でも人からほとんど気づかれない点にあります。特に対人関係が重要な接客業や営業職、イベントなどの人前に立つ機会が多い職業の方にとって、審美性を高めるノンクラスプデンチャーは大きな魅力です。
また、プライベートにおいても、家族や友人に「入れ歯を使っている」と気付かれたくないと感じる方に最適です。自然な笑顔を守りつつ、安心して日常を送ることができる義歯と言えます。
金属アレルギーのある人
金属アレルギーがある方にとって、従来の金属を使用した入れ歯は不安要素となります。その点、ノンクラスプデンチャーは、金属部分を使用せず、樹脂のみで作られているため、アレルギー症状が発生するリスクを減らすことが可能です。また、直接口腔内に触れる素材が生体に優しいため、アレルギー体質の方だけでなく、より快適な装着感を求める方にもおすすめです。金属アレルギーがある場合でも安心して使用できるのは、ノンクラスプデンチャーならではの大きなメリットです。
従来の入れ歯に不満を持っている人
従来の入れ歯は、金属のバネが目立ちやすい、装着感が硬くて不快などの問題を抱える場合が少なくありません。そのような悩みを持つ方にとって、ノンクラスプデンチャーは理想的な選択肢となります。
この入れ歯は、薄く柔軟性があるため口腔内にしっかりフィットし、違和感を軽減する設計が特徴です。また、歯茎に似た自然な色合いを持つため、装着時の見た目も非常に美しく仕上がります。
従来の義歯に満足できず、審美性や装着感を改善したいと考えている方は、ぜひノンクラスプデンチャーを選択肢に入れてみてください。
ノンクラスプデンチャーの体験談
いままで何度も入れ歯を作りました。
どうしても合わない事が多くて困りましたが今回は大丈夫な気がします。まだ入れていただいて2日目ですが今回は頑張ってみます。
むし歯だらけの歯がきれいにもうすぐしたらなるのが楽しみです。
先生のやさしい治療のおかげです。ありがとうございます。
抜歯してから7年程度経過しますが保険適用の部分入れ歯は金属部の違和感が何年たっても慣れずにいました。その時こちらの歯科で治療を受け、先生がとても信頼できる方だったので今後もお世話になりたいと思っており前から気になっていたノンクラスプデンチャーを作っていただきました。まだ装着して1ヵ月程になりますが、以前の金属の違和感もなく快適に装着できています。
いつもお世話になっております。今回、部分入れ歯の装置を装着していただきました。すごく不安の気持ちでしたが説明等しっかりしていただき、後のメンテも安心して受けられ喜んでおります。これからもよろしくお願いします。
まとめ:ノンクラスプデンチャーの魅力と注意点
ノンクラスプデンチャー普及の重要性
ノンクラスプデンチャーは、従来の入れ歯とは一線を画す審美性と快適性を兼ね備えた義歯です。金属製のバネを使用しないことで、目立ちにくく自然な笑顔を演出することができます。この特長は、特に見た目を気にする方や人前に出る機会が多い職業の方々にとって重要な選択肢となっています。また、金属アレルギーのある方にも安全に使用できる点で、健康面でも優れたメリットがあります。
自分に合った選択をするためのポイント
ノンクラスプデンチャーを選択する際は、ご自身の生活スタイルや優先事項に合った判断をすることが大切です。例えば、見た目を重視する方や金属アレルギーに悩んでいる方には、ノンクラスプデンチャーが非常に適しているといえます。一方で、耐久性や修理の手間、費用面については事前に歯科医師としっかり相談する必要があります。
また、ノンクラスプデンチャーは保険適用外となるため、その費用が比較的高額であることを考慮するべきです。費用の目安を事前に確認し、自分の予算内で無理のない選択を心掛けましょう。さらに、選び方だけでなく、日々のメンテナンスや正しい使用方法も重要です。日常的に丁寧なケアを行うことで、義歯を長持ちさせることが可能になります。
ノンクラスプデンチャーが適しているかどうかは個々の状況によりますので、歯科医師としっかりと話し合い、自分に最適なオプションを見つけることをおすすめします。その選択肢が、快適な生活と自信あふれる笑顔につながる大きな一歩となるでしょう。
筆者:
医療法人ブリエ会 かつらぎ歯科医院
〒639-0215 奈良県北葛城郡上牧町葛城台1-2-3
院長 歯学博士 平川 陽基
→院長紹介